真正女性化乳房の治療 乳腺切除で生じる新たな悩み
THE CLINICにご相談に来られるゲストの中には、他院で真正女性化乳房の治療を受けた後、胸に凹みや段差ができしてしまったという方がいらっしゃいます。これは、第12録「凹む!? 保険診療と自由診療で違う女性化乳房の治療法」にもあるように、総合病院など、保険診療で真性女性化乳房の治療を受けた場合に起こりやすい症状。保険の範囲内では乳腺を切除することが治療の目的であるため、乳腺の周囲の脂肪は取り残された状態に。結果、乳腺があった部分が凹んでデコボコになったり、左右差が生じることがあるのです。
真正女性化乳房の治療 乳腺を切除した後の見た目の問題
女性化乳房の治療は見た目の改善を目的とした治療だからこそ、仕上がりの美しさが重要です。実際に、真正女性化乳房による胸の左右差に悩まれていた男性の例をあげながら、見た目のバランスも考えた治療方法をご紹介しましょう。
【真正女性化乳房の悩み】乳腺による膨らみと左右差
こちらの方は、片方の胸に膨らみがあり、左右差を気にして来院されました。エコー検査で確認してみると、膨らみを気にしていた右胸には6×7㎝の乳腺があることを確認。かなり大きな乳腺だったため、右胸の乳輪下半分を切開し、乳腺を分割して切除しました。
【真正女性化乳房の治療】美容外科ならではの3つの方法
ここで注意したいのが、先に言った胸に凹みや段差ができるといった問題。このように大きすぎる乳腺を切除する場合、特にそのような失敗の可能性が高くなるのです。そのためTHE CLINICでは、3つの方法によって仕上がりの美しさや左右のバランスを整える方法を提案しています。
方法1:あえて1割程度の乳腺を残す
全ての乳腺を切除してしまうと乳頭やその周辺が陥没してしまうため、あえて1割ほどの乳腺を残すことで陥没を回避し、左右のバランスを整えます。
方法2:全ての乳腺を切除+左右ベイザー脂肪吸引
全ての乳腺を切除する際、乳腺周囲に脂肪が残らないようにベイザー脂肪吸引で取り除いて段差を整えます。また、ベイザー脂肪吸引には皮膚の引き締め効果もあるため、術後皮膚がたるむといった心配もありません。
方法3:全ての乳腺を切除+脂肪注入
乳腺摘出後の凹み部分に、脂肪を注入してフラットに。採取した自分の脂肪から不純物を除去したコンデンスリッチファット(CRF)を使います。
【真性女性化乳房の治療効果】フラットで自然な胸に
今回右胸の乳腺を切除した方の場合、見た目と左右差を整える手段として1割程度の乳腺を残すことを選択。こちらが術後6ヶ月の写真です。凹みや左右差はなく乳輪下の傷跡もほとんど目立ちません。自然な仕上がりになりとても喜んで頂けました。
- 知恵まとめ
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- 真正女性化乳房の手術方法によっては凹みや段差が生じる場合がある
- あえて1割程度の乳腺を残すことでバランスを整えることもある
- 脂肪吸引または脂肪注入によって自然な胸にすることも可能